2008年8月4日月曜日

上手な運転とは(前提編)

上手な運転とはなどと偉そうなことを確信犯的に書いてみましたが、基本編・中級編と来て今度は上級編…にはいかずに、基本うんぬん以前の問題について書いてみたいと思います。

まずは運転姿勢のこと。僕が実践してることは

・シートに深く腰掛ける

・クラッチ(またはブレーキ)を100%踏んでもまだ余裕がある位置に合わせる
(=シート前後の位置調整)

・両肩をつけたまま両手を伸ばしてハンドル上部に手首があたる位置に合わせる
(=背もたれの調整)

です。これ是非一度試してみてください。想像以上に背もたれが立ち上がって、結構窮屈に感じることと思います。でもこれが正しい運転姿勢なんです。結果的に運転がラクになります。

以前、僕が大学生の頃は

・いかにシートを後ろに下げるか
・いかに寝そべるか
・いかに低い位置にするか

などとバカなことを意識してましたが、大変におろかな考えです。そんな運転姿勢では万が一のときに機敏な動きができません、絶対に。試してみればすぐにわかります。右に左に連続して大きく曲がる動作をしようとすると、無意識に体が起き上がるはずです。そのとき体はシートから離れており、実際の走行中だと体は左右に揺られハンドル操作にも重大な影響がでます。

また背もたれを寝かせると腰痛の原因にもなります。僕は大阪・東京間を何度も車で走っていますが、正しい運転姿勢だと腰への負担は最小限ですみます。それに寝そべって運転してるのってそもそもカッコ悪いし。

ちなみに低い位置にすることは、スポーツ走行においては有効です。最大重量物である人間の位置を下げることで車全体の重心が下がるから。でも、そうするのなら低い位置でも正しい運転姿勢がとれるチルト・ステアリング&バケットシートを導入するのが唯一の正解で、普通の車の場合、無理に下げると運転姿勢が悪くなるため良くありません。だいたいそんなことする前にトランクに乗せてるゴルフバッグをどけろよな(例えば)、とか思います。

それからハンドルの切り方にも、運転の上手下手(少なくとも上手に運転しようとしているか否か)が出ます。

僕も以前はそうしてたのが、いわゆる「うちがけ」ってやつ。例えば左に切る際、右手でハンドルの内側をつかんで左に引っ張るような切り方のこと。別名「おっさん切り」。諸説ありますが、おそらくはドラマ「西部警察」の影響から、これをする人が増えたようです。タクシーの運転手にも多いですよね。

この「うちがけ」、極めてバカっぽいです。例えて言うなら若者がカッコつけようとして頭をモヒカン刈りにしているような、そんなバカっぽさ、恥ずかしさを感じます。つまりそんなことしても全然カッコ良くないのに、本人はカッコつけてるつもりなんですね。そんな人は一度試しに日光いろは坂にでも行って右に左にせわしなくハンドルを切ってみればいいんです。「うちがけ」がどれだけ滑稽か分かると思います。

僕はコペンに乗るにあたりこの「うちがけ」クセを意識して矯正しました。クセになってしまったので、結構難しかったですが、矯正してよかったと思います。サーキットではもちろんのこと、一般道でも意味のあることです。

あとハンドルの戻し方にも上手下手が出ます。それが特に下手ってわけではないのですが「スルスル戻し」をしてる人って多いですよね。確かに自分で意識して戻さなくても、ハンドルを握る力を緩めればいいわけで、とてもラクです。

特に危険ってわけではないのですが、教習所では推奨されなかったはず。やっぱり自分の力で戻すのが正しいステアリング操作ですし、意識の面でも丁寧な運転につながります。是非一度試してみてください。自分のステアリング操作技術のヘタさに気付く人が多いと思います。僕は以前、自分でそう思いました。

今回はとりあえず以上。意外と一番大事なところかも知れません。

2008年7月24日木曜日

上手な運転とは(中級編)

このブログ(当ブログではなく、カモノハシ通信2のことです)に現在アップされている記事数がこれでちょうど555個になりました。ゴーゴーゴー!ってことで車のネタを。

以前「上手な運転とは(基本編)」などとエラそうなことを書いてみましたが、あの文章は自分の中で結構評価が高い(笑)。なので性懲りも無く続きを書いてみることにします。

ちなみにこちらです「上手な運転とは(基本編)」。

僕が書く無責任な文章ですので、おかしなところがあるかもしれませんがご容赦ください。でも以下に書いていることが出来ている人の横に乗ると「この人すっげー運転上手!」って僕は思います。またこれらは普段から僕が実践しようと試みていることです。興味のある方は以下どうぞ。

くるま1あんまり関係ないけどイメージ写真その1
コペン2号です、これ

■ステアリングは一方通行で!

ステアリングとはつまりハンドルのことです。カーブに差し掛かったとき、またカーブの最中のハンドルの動かし方について考えたことはありますか?たとえば左に曲がるとき、通常ステアリングは左に切って、そして最後に右に戻します。これ、単純そうで意外と難しいですよ。左にきる量が問題で、多くの人は一度左にきったものの、ハンドルを回す量が多すぎたためか、一度少し右に戻し、そしてまた左に切る、みたいなことを無意識に繰り返しています。つまり小刻みにこじっているような状態。これは乗り心地の面でも、安全の面でも、スポーツ走行の面でも良いことはありません。

左に曲がる際にステアリングを左に切ると、車の右側がギュっと沈み込みます。このギュっと沈み込んだ状態が車にとって最も曲がりやすい状態です。ですからなるべくこの状態のままスーっと曲がっていきたいのですが、ここで一瞬でもステアリングを右方向(逆方向)に動かすと、せっかくのギュっと沈み込んだ状態がなくなり、車が不安定になります。人間で言うと踏ん張っている方の足をゆるめるような動きです。つまり左に右にハンドルを小刻みに動かすような操作方法では、車も小刻みに沈んだり浮き上がったりするため、乗り心地も悪いし、不安全なのです。

ギュっと沈み込んだ状態を維持するためには、ハンドルを少しずつ一定方向に切ることが必要です。足りなければ切り足すことはOK。しかし戻すのがNGです。つまりこれが一方通行のステアリング。カーブが終わってハンドルが戻すときも、少しずつ一定方向に戻すことが大事。一番悪いのは左右にこじることです。

これは普段から意識して練習しておかないことにはたぶん実践できません。左カーブ時に、右にハンドルを戻してしまうことを「もったいない!」と思えるようになるくらいまで練習しましょう。

コツとしては

・まずは、かなり早めにハンドルを5度くらい切っておく("遊び"の分を無くしておく)

・早い段階からじわ~っとゆっくり切って行く(後戻りできないから慎重に、の意識が大事)

・そしてじわ~っと戻す

みたいなことを実践すれば良いと思います。僕も出来ているとは言いがたいですが。

ちなみにモータースポーツでは、たまにハンドルを小刻みにこじりながらカーブを曲がることがあります。これは特にタイヤの摩擦が低い状態で(タイヤが磨耗してるとか、路面がぬれてるとか、砂利の上だとか)、ギリギリのところでグリップ力の限界を探しながら走っているのです。普通の道路で一般ドライバーがマネするべき点はいっこもありません。

くるま2あんまり関係ないイメージ写真その2
国道1号線、港区あたり。携帯電話で撮影

■ブレーキも一方通行で!

ハンドルだけでなくブレーキも一方通行を心がけることが大事です。

赤信号で停止する際、まずはアクセルを放し、次に適切なポイントでブレーキを踏みます。その際、ブレーキをムンギュ・ムンギュと何回も踏むと、車体が前後にガクガク揺れて、乗り心地が最悪なのは分かると思います。なのでここでも一方通行を意識して、1回の踏む&戻すの動作でブレーキを終了させることを狙います。

上手な停止の仕方は諸説ありますが、僕が実践しようとしているのは以下の形です。

・まずアクセルをゆっくり放し、空走区間を作る

・そ~っとブレーキを踏み始めたかと思うと、加速度的なめらかになるべく早く最大踏力まで持って行く

・最大踏力の状態をなるべくキープ(踏み戻しは絶対ダメだし、踏み足しもできれば行わない)

・停止しそうになったらスムーズにブレーキを戻す(車の前部が持ち上がってくるのを感じながら)

これができるとポイント高いですね。普段から「一定の踏力でキープ」を意識して練習しないと、なかなか思い通りの位置で車を止めることはできませんよ。停止時のカックンを防止するのは意外と簡単なのですが。

■アクセルも一方通行で!

さらには加速の際のアクセル操作も一方通行が良いことは、皆さんお分かりでしょう。目標速度に達し、維持するにあたり、何度も何度もアクセルを踏んだりブレーキを踏んだりを繰り返していては乗り心地も燃費も悪いです。

これだけエコエコ言われているのに、街を走る車たちの非エコなアクセル操作には閉口します。僕は家の車(三菱i)を運転する際、エンジン回転数で3,000を超えないよう常に意識しています。発信の際はふんわりとアクセルを踏みますが、一定踏力をキープすることでスムーズに加速できます。

ただふんわりと踏むだけではスピードが遅すぎて逆に悪影響ですので、まずはスムーズに3,000回転まで回転数を上げて、あとはその踏み具合をキープすること。この「キープすること」がアクセルの場合でもポイントです。

一気にグワってアクセルを踏む人をよく観察するとわかりますが、一度ギュっと踏み込んだアクセルをすぐに一度戻しますよね。特に一般道路では。これは「このまま踏み続けたらスピードが出すぎてしまう」という意識が働いています。だったらはじめからそんなに踏まなきゃいいじゃん!ってこと。ほぼ皆さん全員、そうです。

アクセルにしても、ブレーキにしても、ステアリングにしても、「戻し」が発生するのはとてももったいないことです。「戻し」が発生しないようにゆっくりと慎重に操作をしてあげることで乗り心地も良くなるし、燃費も良くなるし、速く走れるようにもなります。

これができている人ってほとんどいないんじゃないでしょうか?普段マニュアル車を運転する人は一定回転数でギア・チェンジする習慣があるので、アクセルの踏みすぎはあまりしないような印象ですが(…そうじゃない人もいますが)、オートマチック車しか運転しない人は結構ひどいですね。オートマチック車でも回転数とギア・チェンジのタイミングを意識したアクセル操作をしてほしいものです。

あと言うまでも無いことだけど、前方に赤信号が見えているのにアクセル踏み込むなんて最悪です。うちの家族はみんなそうですけどね(涙)。

くるま3全然関係ないイメージ写真その3
コペン3号のシートです。オレンジ色!

■なるべく止まらない(遠くの前方を見よう!ってこと)

最後に1点。ほんとは他にもいろいろとネタはありますが、それはまた次回に。

CO2削減、燃費向上とスムーズな運転は同義です。前方の赤信号で停止した瞬間に青になって動き始める、なんてシーンはよくありますよね。これはかなりもったいないです。最も燃費が悪いのはゼロスタートからの発車時。なるべくそれを無くそう!ってこと。

そのためには前方の信号&交差点の状況をなるべく早く把握することです。クロスする横断歩道の信号が点滅していたらチャンス。アクセルを放し、止まらない程度にそーっとブレーキ。停止するはずだったポイントの数メートル前で青信号に変わるように速度をコントロールし、青信号になったらふんわりとアクセルを踏み込みます。極めてスムーズで効率的な運転です。後ろを走ってる車の燃費まで向上させてあげることができます。いやホントに。

信号待ちの車が前方で既に停車中の場合でも同様で、前の車が発進するタイミングに合わせていけばOKです。もちろん交差点でいつもそうするわけではなくて、「もうすぐ青に変わりそうだ」と確信できるときだけです。そのためにも遠くの前方を良く見て運転しましょうと、そういう意識を持って運転しようと、そういうことです。

・・・・・・

エラそうなことを言える立場では全然ない僕ですが、運転するときは相応の「意識」を持っているつもりです。もしなーんも考えずに運転してる人がいたら、是非上に書いたようなことを意識してもらえると嬉しいです。みんなが幸せになれます。

2008年6月13日金曜日

上手な運転とは(基本編)

ビートル君.jpg僕の「マイ・ルール」の1つに「人の運転にヤイヤイ口を出さない」ということがあります。

人の運転するクルマに乗せてもらうと、怖いと思うことが多いです。いろいろと欠点も目に付いてしまいます。でもそれは口に出して言いません。言わないことに決めたんです、結構前に。人によっては結構ご立腹なさるでしょ。(僕もそうだけど。)

では逆にどういう場合だと「運転上手だな」と思うか、これから考えてみたいと思います。

■正しい車間距離をとれていて、無駄なブレーキが無い

これはポイント高いです。まず安全だし、省燃費。そしてスムーズな運転と言えます。車間距離をきちんと保てる人はつまりアクセルを的確に踏める人ということです。下手な人はブレーキで速度をコントロールしますが、上手な人はアクセルでコントロールします。
また車間距離がとれていると追い抜きもスムーズです。きちんと加速してから車線変更できるからです。下手な人は車線変更してからアクセルをブオンと踏みます。

■無駄なアクセルを踏まない

次の信号が赤であることに気づいたらアクセルを抜く。ブレーキが必要なカーブの手前ではアクセルを踏まない。これができる人はとてもスマートだと感じます。
結構多いんですよね、無駄なアクセルが好きな人。アクセルをブオって踏んで、すぐにブレーキ!ブレーキを踏むくらいならアクセルを踏むな、って言うのが僕の提言です。だいたい危ない。先が見えてない、ってことも言えますね。
あと無駄なアクセル踏む人に限って、踏んでほしいところで踏まない、っていう傾向もあるような気がします。

■指示器などの合図を余裕を持って出す

最近指示器を出さない人が本当に多いですが、僕の考えでは、それは怠慢というよりも運転能力が低いのだと思います。
2車線道路の左側を走っていて、先のほうで路上駐車を発見した場合とかに上手さがわかります。余裕を持って右指示器を出し目視して車線変更。そしてスムーズに左指示器を出し目視して車線変更し元の車線に戻る。それができる人はとてもスマートに見えます。こういうケースではほとんどの人は指示器出さず右の車線にウニョっとはみ出してスーって行っちゃいますよね。

■左折時に道路の左に寄り、巻き込み確認も行う

これホント重要ですよ。左に寄るのはバイクや自転車の進入を防ぐとともに、今その瞬間にバイクや自転車がいないことを確認するという意味があります。そして最終確認として再度の巻き込み確認。それが習慣としてできている人は運転上手だと思います。
逆に左折の際、大回りする人は運転が下手だと確信できます。歩道との区別がある場合、道路の側端から50センチ以内に寄れているかが1つのチェックポイントです。(ちなみに免許の実技試験では30センチ以内でないと減点対象です。)僕が見た限りほとんどの人が1メートル以上あいてますよ。
右折が難しいから苦手という人の話をたまに見聞きしますが、右折が苦手だろうが得意だろうがそんなことは運転の上手下手には関係ないと思います。

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とりあえず基本編はこんなものでしょうか。こういう運転をしてくれると僕からだけでなく多くの人から「運転上手!」って思われるのではないでしょうか?たぶんね。